農に生きる

当たり前のことを当たり前に

香田 佳亮さん 2019年04月19日掲載

 カーネーション団地と呼ばれる施設群の一画にある佳亮さんの施設を訪れたのは3月も半ばを過ぎ、春の日差しが暖かい日でした。
 両親の代からカーネーションを栽培しており、東京の農業短大を卒業後、就農した佳亮さんは「就農することに抵抗はなく、カーネーションを作ることも子供の頃から見ていたので自然な流れで入ることができた。ただ、母の日需要の出荷ピーク時の就農だったので、とても慌ただしかったのは覚えている」と当時のことを懐かしむように話してくれました。
 カーネーションの栽培は、6月頃定植し、10月~翌年6月頃まで出荷が続きます。「カーネーション=母の日」のイメージが強く、その時期が忙しくなりますが、最近は、スプレーや色彩豊かな品種のバリエーションで、お彼岸や卒入学、ウェディングなど様々な用途で使用されることが多くなったそうです。
 カーネーション部会では、少量多品種栽培を行い、部会全体で約50品種を栽培しています。佳亮さんも赤、白、ピンク、褐色、スプレー系など9品種を栽培しています。品種の選定は「作りやすさ」を重視しているとのことですが、毎年発表される新品種など、検討会で議論しながら慎重に選定し、部会の方針である希少価値を活かした有利販売に繋げています。また、部会員同士、情報交換を密に行い、部会の勉強会に参加することで品質管理の維持、向上に努めていると教えてくれました。
 取材を通して感じたことは、全てにおいて「普通」にしていること。朝早い作業や栽培管理の苦労についても「大変かどうかも比べるものが無いから分からない」と笑って話してくれました。栽培管理のポイントを訪ねると「水管理と肥料。そして光」と答えてくれ、当たり前のことを当たり前にやる大切さを再確認させてくれました。
 継続することは覚悟が必要で、維持することは、向上心が伴わなければ維持できない。それを「普通」に行う佳亮さん。それでも「良いものができて、評価されたときはやっぱり嬉しい」とにこやかに語ってくれました。

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