農に生きる

農家のDNA

中村 俊裕さん 2020年11月20日掲載

 中村俊裕さんは小塩津町で施設1,000坪、露地2,500坪、ご両親と3人でオリーブ、ローズマリー、ラベンダーを周年で栽培しています。就農して8年、家族と相談をしながら栽培管理を行っていますが、市場対応や部会行事などの外部の仕事は一手に任されています。
 就農のきっかけを「後を継ぐとか大げさなことを考えていた訳では無いけど、勤めていた仕事を辞めて家にいた時に、手伝っていたらいつの間にか就農していた」と俊裕さんは笑います。それでも農業という仕事については「自分のペースで仕事が調整できて、自由が利く。性格に合っているんだと思う」と語り、通っていた高校も農業系。意識はしていなくても導かれているのではないかと感じさせます。
 管理している圃場に入らせていただくと、棚に乗っているとはいえ自分の目線より高いオリーブの木に圧倒されました。「大きく育てるのが我が家のオリーブの特徴」と俊裕さんは教えてくれました。そのためには、一度地面に直接植えて生育させ、その後掘り起こして鉢上げをするそうです。大きく育てようと思った理由を尋ねると「出荷時期が遅れ、育ちすぎて困っていたのを市場担当者が見て『これが良い』となった。偶然の産物」と意外な経緯だったことを明かしてくれました。
 また栽培管理で気をつけていることとして、木姿の重要性を挙げてくれました。観賞用であるため、見た目が肝心です。盆栽のように一鉢一鉢に丁寧にハサミを入れ、形を整えていきます。手間がかかる作業ですが「木姿がきれいなのも自慢の一つ」と胸を張ります。圃場の外に2メートル位のオリーブが並び、壮観だったため、表紙写真の背景にとお願いしましたが「そこはまだハサミ入れてないから人に見せられない」とプロとしての矜持が垣間見られました。
 今年はコロナ禍で例年とは違う対応を迫られました。「春先は酷い状況だった」と話し、先の見通しが立たない状況が続くのかと不安にもなりましたが、自粛傾向の中でガーデニングが注目され、本来注文の少ない時期の7月の発注が増えたそうです。逆境の中の嬉しい誤算に改めて「お客のニーズに応え、長く愛されるものを作っていこう」とコロナ禍を乗り切る気合いを入れ直します。
 俊裕さんの話を伺い「人間万事最奥が馬」の諺を思い出すとともに、「天は自ら助くる者を助く」を思い出し、人生どこで運不運が変わるか分からないが、そこに努力が伴わなければということを再確認した取材でした。

◎鉢物部会◎
部会員数 130人
栽培品種 鉢花、観葉植物、洋らん類、苗類
出荷計画 約850万鉢

鉢物部会では、温暖な環境の下、鉢花、観葉植物、洋らん類、花壇苗など多種多様な鉢物を栽培しています。
アジサイ、ハイビスカス、ポットマム、ポインセチアなど、四季を感じる鉢物も多く栽培しています。四季折々の鉢物を飾り、自宅で季節を感じてみてはいかがですか?

関連リンク 鉢物部会のHPはこちらから♪

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